CFP制度とは?一次データと二次データによるCO2排出量算定の違いや一次データの収集法をご紹介
目次[非表示]
- 1.CFPとは
- 2.CFPを算定する方法は?
- 2.1.二次データによる算定
- 2.2.一次データによる算定
- 3.一次データの収集方法は?
CFPとは
CFPとは、カーボンフットプリントコミュニケーションプログラムによりますと下記のような定義となっています。
CFP(カーボンフットプリント)とは、Carbon Footprint of Productsの略称で、商品やサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算して、商品やサービスに分かりやすく表示する仕組みです。LCA(ライフサイクルアセスメント)手法を活用し、環境負荷を定量的に算定します。
事業者と消費者の間でCO2排出量削減行動に関する「気づき」を共有し、「見える化」された情報を用いて、事業者がサプライチェーンを構成する企業間で協力して更なるCO2排出量削減を推進すること。「見える化」された情報を用いて、消費者がより低炭素な消費生活へ自ら変革していくことを目指します。
出所: 社団法人 産業環境管理協会「カーボンフットプリントコミュニケーションプログラム」ウェブサイト
CFPを算定する方法は?
CO2排出量を算定する方法は、二次データによる算定と一次データによる算定があります。
二次データによる算定
二次データによる算定とは、産業平均の排出原単位データベースや業界が標準としているデータ(排出係数とも呼ばれる)など、外部の情報を使用してCO2排出量を算出する方法を指します。例えば、1 kWhの電気を使用するときに排出されるCO2の量や、1リットルの石油を使用するときに排出されるCO2の量などがあります。これらのデータは、各業界で共通で使用されるものが多く、カーボンフットプリントを計算する際によく使用されます。
具体的には、「活動量×排出源単位」で計算することができます。
出所:一般社団法人 CDP Worldwide-Japan「スコープ3排出量算定の考え方について」
ただし、二次データは、産業平均の排出原単位データベースや業界が標準としているデータを使用するため、自社の活動に直接関係するデータではなく、正確性が低いといえます。また、業界の平均値を使った算定のため、自社、取引先がCO2排出量削減の取り組みを行っても、その効果を排出量に反映することができない点もデメリットとして挙げられます。
一次データによる算定
一次データによる算定は、算定する事業者が自ら収集・把握した個別データを使用してCO2排出量を算出する方法を指します。これらのデータは、自社の活動に直接関係しているため、カーボンフットプリントを計算する際には特に重要です。
一次データによる算定のメリットとしては、以下のような点があります。
- 正確性が高い:一次データは、自社の活動に直接関係するデータであるため、その正確性が高いといえます。事業者が自ら測定や収集することで、カーボンフットプリントを正確に算出することができます。
- 自社のカーボンフットプリントをより把握することができる:一次データを使用することで、自社が消費するエネルギーや資源の種類や使用量をより詳細に把握することができます。
- バリューチェーン内の各削減対策が反映できる:各事業者の一次データ/実測値を引き継いでいくことで、上流の削減努力が下流の事業者に反映されることができます。
一次データの収集方法は?
しかし、一次データは、活動実態に沿うデータであるため、測定や収集を行うには、多くの時間と手間がかかることがあります。
booost technologies株式会社はシスコシステムズ合同会社と連携し、工場やオフィス等の設備のCO2排出量を時間帯別、機器別等、詳細にリアルタイムで可視化するソリューションを提供しています。(プレスリリース)
各設備に設置されたセンサーから、産業用ルーターをはじめとするシスコ機器のAPIを経由して安全にCO2排出量の一次データ/実測値を取得します。
そのデータを当社のCO2排出量可視化・脱炭素化クラウド『booost GX』に自動で取り込み、工場・施設の一次データ/実測値からCO2排出量を可視化することで、製品・サービスごとに精緻なカーボンフットプリントの算定が可能です。
取り組みの詳しい内容やデモについては、下記からお気軽に問い合わせください。