CDP質問書への回答、なぜ重要?
2022年も終わりに近づき、もうすぐCDPのスコアが公表される時期となりました。
今年は回答を見送られた企業、今年初めて回答された企業、前回よりもハイスコアを目指された企業、リーダーシップ企業として取組を高度化された企業、 様々にいらっしゃるでしょうか。
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目次[非表示]
- 1.CDPについて
- 2.2022年の回答企業数
- 3.高まる重要性
- 4.まとめ
CDPについて
CDP は、投資家、企業、国家、地域、都市が自らの環境影響を管理するためのグローバルな情報開示システムを運営している英国の非政府組織(NGO)です。
参考:CDPジャパン
出所:CDPジャパン資料
2022年の回答企業数
さて今年、2022年にCDPを通じて環境関連データを開示した企業数は、世界全体で過去最高の 1 万 8700 以上という結果となりました。
出所:2022年10月19日CDPリリース
日本では、開示要請の対象企業が今年から拡大され、東京証券取引所のプライム上場企業全社(1841 社)となりました。
このうち、1,000 社以上を含む 1,700 を超える企業・団体が回答されたとのことです。また、CDPを通じてサプライヤーへ情報開示を要請する企業も増えています。
2022 年に開示した企業数を国別に見ますと、米国(3,700 以上)、中国(2,500 以上)、日本(1,700 以 上)、英国(1,400 以上)、ブラジル(1,300 以上)の順となっています。セクター別ではどうでしょうか。製造(7,490 件以上)、サービス(4,400 件以上)、素材(1,690 件以上)、食品・飲料・農業関連(1,000 件以上)、輸送サービス(930 件以上)の順となりました。
高まる重要性
なぜ、これほどまでに多くの企業がCDPを通じて情報を開示するのでしょうか?
企業側のメリットとしては、まず、CDPに回答することで複数の投資家・顧客企業への情報開示を行えることが挙げられます。世界中の機関投資家はCDPのデータを投資の意思決定に活用しているのです。
また、CDP質問書への回答を通じて、自社の環境リスクや機会、環境対応施策、国際的な動向への理解を深めることができます。特に、質問書自体がTCFDに整合しているので、CDPに回答することでTCFDでの課題も明らかになります。
出所:CDPジャパン資料
また、現在サステナビリティ関連情報開示基準の整備が進められていますが、国際会計基準(IFRS)財団の国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の気候関連開示基準を、CDPが環境開示プラットフォームに取り入れる旨、公表されました。
出所:ISSB at COP27: CDP to incorporate the ISSB Climate-related Disclosures Standard into its global environmental disclosure platform
このように、CDPは今後も非財務情報の開示に重要な役割を果たすと考えられています。
関連セミナー:今、取り組むべき気候変動情報開示の対応
※2023年の回答提出期限は2023年7月26日となっています。(CDP 情報開示のスケジュール)
まとめ
booost technologies株式会社では、企業価値向上を見据えたESG、TCFD、人的資本関連、IFRSサステナビリティ版統合報告書・アニュアルレポート作成支援等、サステナビリティ領域全般のコンサルティングサービスを提供しております。
また、環境関連の情報開示には必須となったCO2排出量の自動可視化や、カーボンオフセット等が可能な脱炭素化支援プラットフォーム「booost GX」も、ご利用いただけます。
サステナビリティ情報開示にお悩みがある方は、お気軽にご相談ください。