EUDR簡素化レビュー公表、企業負担75%削減へ

欧州委員会は5月4日、EU森林破壊防止規則(EUDR)に関する一連の措置を公表しました。

今回公表されたのは、簡素化レビュー報告書、更新版のガイダンスとFAQ、対象製品範囲に関する委任法案、EUDR情報システムに関する更新案です。

欧州委員会によると、これまでに導入された簡素化措置を含め、EUDR対象企業の年間コンプライアンスコストは、当初のEUDRと比べて約75%削減される見込みです。

一方で、今回の公表では適用開始時期の追加延期は示されておらず、大企業・中堅企業等については2026年12月30日から、その他のマイクロ・小規模事業者については2027年6月30日からの適用が予定されています。

更新版のガイダンスとFAQでは、実務上問い合わせが多かった論点について説明が追加されています。主な内容は以下のとおりです。

  • 下流サプライチェーンにおける義務
  • マイクロ・小規模一次事業者向けの簡易制度
  • eコマース取引の扱い
  • 地理的位置情報の取得・管理
  • 対象製品・情報システムに関する実務対応

対象製品の範囲についても、委任法案で一部見直しが提案されています。追加対象としては、インスタントコーヒーや一部のパーム油派生製品などが挙げられています。一方で、一部の皮革関連製品や更生タイヤ、サンプル品、一定の包装材、中古品・二次流通品、廃棄物などは、対象外または免除とする方向です。

また、EUDR情報システムについては、マイクロ・小規模一次事業者向けの簡易申告フォーム、API仕様の更新、システム障害時の対応計画、任意のグルーピング機能などが導入される見通しです。

EUDRは、牛、木材、カカオ、大豆、パーム油、コーヒー、ゴムおよび一部派生製品について、森林破壊や森林劣化に関与していないことを求める規則です。

今回の簡素化により、企業側の入力負担や確認作業は一定程度軽減される見込みです。ただし、対象品目を扱う企業では、調達先情報、地理情報、証憑、取引先とのデータ連携など、実務面での準備は引き続き必要になります。

2026年末の適用開始に向けて、自社の対象品目やサプライチェーン情報を改めて確認しておきたいタイミングです。

参考:

欧州委員会Commission publishes simplification review of EU Deforestation Regulation

欧州委員会Report to the European Parliament and the Council on Simplification Review of EUDR

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